開発^3

Web開発、宇宙開発、ゲーム開発の3種類についてつらつらと

かぐや(SELENE)が月に帰ります

高度11kmから撮影した月面


日本の月周回衛星「かぐや(SELENE)」が約17ヶ月の運用を成功裏に終え、予定通り月面に落とされることになりました。
「かぐや」はもともと高度100kmの周回軌道にて観測を行い、今年の3月中旬からは高度を50kmに下げてより近い場所から観測を行っていました。
打ち上げから約21ヶ月、SELENE-2に後を任せ「かぐや」の役割は終わりとなります。


大気が(ほぼ)無いという点だけを見れば、高度1kmでの月周回も可能なはずですが、実際には重力異常や地形の問題があるはず。
「かぐや」の成果の一つに月全体の重力分布、高度分布がありますが、これらの分析が進めば高度1kmの軌道周回も出来るのだろうか?
そして「かぐや(SELENE)」の後継機であるSELENE-2はどうなるのか。
気になる点は多々ありますが、今は「最後の映像がどうなるのか」が一番の気がかりです。


「かぐや」に詰まれていたリレー衛星「おきな」は2009年2月12日に既に月面に落ちており、月の表側を周回している時にしかデータは送信できないはず。
落ちる場所は表側のようですが、月の表側を平面で見るとかなり右下の端っこ。(そのおかげでなんとか月の影に入るようですが)
今回落ちる際、北から南に進んでいるのか、南から北に進んでいるのかはわかりませんが、北から南だと表側に居る時間が長いので長い映像が楽しめそうです。
後は、HDTVの仕様次第。
撮影された映像はデジタル圧縮されて半導体メモリに記録され、その後送信されているようなので多少の時間ズレはあるのでしょう。
また、通信帯域を物凄く必要とすることを考えると、最後(ファーストライトならぬラストライトか?)は他の観測機器のテレメトリに回されてしまうのかもしれません。
静止画でも良いから送って欲しいなぁ。

落下予測日時:平成21年6月11日 午前3時25分頃(日本標準時)
落下予測場所:東経80.4度、南緯65.5度 付近
落下予想日時の月齢:17.3 (東京)月齢17